皮膚は身体を包む一方で、外界とも接しています。
したがって、皮膚病の原因は外からのこともありますし、内臓の異常が皮膚に現れることもあるのです。
皮膚は内臓の働きを知る“窓”であると同時に、生活環境の異常をいち早く気づかせて くれる場でもあるのです。
それらの危険信号を適格にキャッチし、治療するプロが皮膚科医です。
患者さんによっては、
全身に皮膚病が出ているのにもかかわらず、
めんどうだから・・・とか、
はずかしいから・・・とかで、
身体にある発疹のことを話さなかったり、腕などの表に出ているところしか出さなかったりする人がいます。
病気の正しい情報はどこに隠されているかわかりません。
たとえば、「中毒疹」といった全身に発疹の出る場合では内臓の異常を伴うこともあり、まれに死亡する人までもあるそうです。
限られたところだけの発疹か全身の発疹か、はたまた、目とか口の中、陰部にまでも異常がある場合にはより重症ということになります。 また「疥癬(かいせん)」という人につくダニは身体の発疹よりもむしろ、ワキの下、陰部などの隠されているところに住みついてシコリを作っていて、それを探し出さないと適切な治療ができないのです。
また、おこられるのではないかと、他の医者にかかっていたことを話さなかったりすることは良くありません。 ぜひ、皮膚科医に正しい情報を与えて正しい診察、正しい治療ができるようご協力ください。
耳たぶや目のまわり,陰部(男女とも)といったところでも皮膚の部分はすべて皮膚科の領域です。
もし,皮膚の部分のように思われても,医師が耳の奥や目の中,陰部の内臓の部分の変化に気づけば積極的にに専門の先生(耳鼻科,眼科,泌尿器科,婦人科など)に紹介状を書いてくれるはずです。
また,口の中は皮膚科,耳鼻科,歯科との病気の内容や場所によって専門が違います。
皮膚科にかかられた患者さんにはその交通整理をきちっとさせて頂きます。
子どもの病気であっても皮膚の病気は皮膚科で診ます。
もし,重症な内臓の病気があって,そのために皮膚病が出ているのであれば,それを正しく判断して小児科に紹介させて頂きます。
水いぼは「伝染性軟属腫」と言う病気で、ウイルスによって起こります。
現在そのウイルスをやっつけるお薬は有りません。
たいていの皮膚科では、1~2年で自然治癒することがほとんどです。必要に応じピンセットで1つずつ取ります。
爪の病気は原則的には皮膚科ですが、大きな手術が必要な場合は、皮膚科と外科もある病院に紹介しています。